動物施設の在り方

Aqua Design Blue'S

こんばんは。
静岡で活動しています
Aqua design Blue’Sの佐久間です。

自分で言うのも何ですが、
私は実際に動物施設で働いていた経験があり、
勉強の為に動物園や水族館など全国の
250か所以上の動物施設を訪問しているその道の
スペシャリストです(ただのマニアとも言う)

その為、たまーーーにTV局などから
番組企画についてのご相談や出演依頼を
頂く事があります。

現在は、開局したばかりのインターネットTVの
パーソナリティのみなさんから各番組への
出演依頼が殺到しております。
メインパーソナリティとして番組を持つなんてお話しも
頂いておりますが、さすがに番組を自分で回す力量はないので
ゲスト出演で勘弁してくださいw

このTVは地元を盛り上げようという心意気の元で産声をあげたので、
市長さんからも直接お墨付きを頂いており、みんなで地元を
盛り上げようと鼻息を荒くして頑張っております!

さて話は変わりますが、
数年後に民営化されてリニューアルする事が決まっている
ある公営の水族館がそのリニューアルの概要と
新たな運営企業を発表しました。

私は正直、その概要を聞いて愕然としました。

何とシャチの飼育を新たに始めると言うのです。

元々シャチのトレーナーを目指して動物業界に飛び込んだ私ですが、
この計画には残念という気持ちしかありませんでした。

シャチは凄い動物です。
カッコいいし可愛いし、賢い生き物です。

そんな事を教えてくれたのも、シャチとの関わりを持つきっかけを
造ったのも水族館でした。

でも現在、世界の流れは飼育を終了する方向に舵を取っています。
それは動物保護の観点からで、体が大きくて賢くて、飼育の難しい
シャチを狭いプールに閉じ込めておくのは可哀相という考えからです。

シャチの飼育の歴史が一番長く、自然繁殖はもちろん、人工での繁殖にも
成功し、自然保護活動に力を入れているアメリカの有名水族館グループでさえも
シャチの飼育を終了する事を宣言し、ショーはすでに行っていません。

元々世界でも飼育している施設自体が少ないというのはありますが、
シャチの飼育を新たに行おうとしているのは、世界でも
外貨獲得を目指すロシアとバブルでお金を使いまくっている中国の2か国だけです。

日本はというと、現在2施設で飼育がされていますが、繁殖可能なオスが
おらず、人工授精にも成功してないので、飼育の持続が困難な状態にあります。

とは言っても、野生のシャチの捕獲を許可しているのは世界でロシアだけで、
研究が進んでいないロシア周辺の個体郡の捕獲には世界的な批判が集中しています。
また、ロシアには捕獲する為の技術があまり無く、
ロシア、中国ともにシャチの飼育経験がほぼ皆無というひどい状態。

そして、先に述べたように他の国々では飼育終了の流れです。

そんな世界的な情勢の中で、なぜに新たにシャチの飼育を???
入手と繁殖はどうするつもりなの????

少し前にイルカの飼育や捕獲について散々問題視されていたのに
仮にも行政が運営している施設の新しい運営企業に
この計画が選ばれたという事自体が驚きでした。

しかも計画案を見る限り、飼育プールがあまり広いとは言えない・・・。

世界に目を向けて長期的なビジョンで物事を考えているのか、
私には?しか浮かびませんでした。

動物園に目を向けると、全国各地の施設が
ジャイアントパンダの誘致を目指しています。

パンダやシャチ、イルカと言った人気動物たちで
集客しようという安易な考えかた・・・そろそろやめません!?

お金がなくても素晴らしい施設って一杯あります。
面白い施設って一杯あります。

どのようにして生き物の魅力を引き出すか?
どれだけオリジナリティを出して面白い施設を作るか?
見る人にいかに興味を持ってもらうか?

その工夫こそが、素晴らしい施設作りの第一歩なんだと思います。

そんな事を昔から考えていましたので、地元の動物園のリニューアル計画の際には
提言をさせて頂いたりもしました。

水景デザイナーも同じように生き物を扱う仕事ですので、
どれだけ魅力的な空間と水槽に仕上げるか?
常に考えて一つ一つを仕上げています。

アクアデザインブルースのHP
↓         ↓
Aqua design Blue’S 公式ホームページ

ピックアップ記事

関連記事一覧