水族館の裏側
こんにちは。
静岡で活動しております
Aqua design Blue’Sの佐久間です。
今日は水族館の裏側をちょっとだけ紹介してみようと思います。
私は以前動物業界で働いていたという事もあり、
バックヤードは大好物!w
裏側がどーなっているのかというのは、非常に興味深いのです。
↑「バックヤード」という専門用語がいきなり飛び出しましたが、
これは簡単に言うと裏側の作業スペースの事。
今でこそバックヤードを見学するイベントを開催している施設が多くなりましたが、
私が就職をしたころはそのような事をしている施設はほとんどありませんでした。
就職した施設はそのバックヤード見学ツアーを早くから行っていたので、
それが人気の秘密の一つでもあったんです。
お客様が裏側にやって来るという事もあり、先輩からはたとえ
裏側であっても常に綺麗に整理整頓しておくようにと教えられました。
毎日作業で使用するホース一つであっても、綺麗な巻き方というのを
まず最初に指導されます。
このホースの巻き方というのは非常に奥が深くて、上手に巻いておく事で次に
使用する際にねじれもなく作業がしやすくなるのです。
また、園内で使用する車両についても綺麗に洗浄をしておく事を指導されます。
タイヤにまでしっかりとワックスを塗って管理をしています。
「常にお客様の目を気にし、細かい場所まで綺麗に!」
この精神は今でも心がけている事です。
動物施設などを訪問した際もついつい細かい場所にまで目が行ってしまうのですが、
そんなところからその施設のお客様に対する姿勢というのが垣間見えてきます。
では、本題。
こちらは
「しながわ水族館」
のバックヤード。
配管が一杯張り巡らされていますね~。
この配管の先には、大きな濾過器や水槽の温度を調整する熱交換器などがあります。
このエリアには、展示水槽に入れる前の生きものを入れておくストック水槽があります。
ストック水槽では病気の魚の治療などもされています。
こちらは調餌場。
冷凍されている餌を解凍し、与える生きものごとに適切なサイズにカットします。
この調餌場というのは水族館ごとに広さが違いますが、以外と省スペース。
イルカやアザラシ・アシカなどの生きものが多い施設ほど餌の量も多いので、
この作業専門のアルバイトを雇っている施設もあります。
また、餌に異物(針)が混入していないかを確認する為に
金属探知機を導入している施設もあります。
餌の量が書かれたホワイトボード
こちらが餌がストックされている冷凍庫の中。
この冷凍庫というのがなかなか侮れなくて、資料として冷凍保存されている
生きものが入れられている事も。
某水族館の冷凍庫の中には、とんでもない生きものが冷凍保存されていました。
こちらの扉の向こうには、検査室や浴室があります。
この浴室というのは主にショーに出演するトレーナーさんや潜水作業をした人が使う事が多いのですが、
夜間の宿直性を導入している施設は泊まるスタッフのお風呂という意味合いも。
宿直は施設によって違っていて、出産などがある時だけ夜間もスタッフが常駐するという
施設の方が多いです。
私の働いていた施設では、各セクションごと(マリンエリア・サファリエリア・パンダ)に
宿直がシフトとして割り当てられているので、それぞれに専用の宿直室というものがあります。
浴室というのも男女ごと、それぞれに造られていて、宿直やショートレーナーに限らず、
業務が終了したら「必ず」シャワーを浴びて帰る事が決まり事とされていました。
これは汗をかいているから大変だね!とか、
魚や獣臭いから臭いを取って帰ってね!という
事ではなくちゃんとした理由があります。
それは動物の病原体を園外に持ち出さないという事です。
この点についてはとにかく徹底がされていて、飼育係はもちろん、売店など他の業務の従業員、
お客様、業者など園内に出入りする全ての人は必ず消毒液を踏んで
園に出入りするようになっています。
車で出入りする業者も一度必ず車外に出て消毒液を踏み、タイヤまでも消毒液を
通過するようになっていました。
また、飼育係は制服は自宅には持って帰らず園内の専用の洗濯機で洗濯する事に
なっています。
これらは365日常時行われている菌を持ち出さない、持ち込まない為の対応の一つで、
おそらくここまで徹底している施設は他にはないと思います。
ちなみに制服の洗濯をしたり、たたんだりというのは宿直のお仕事www
最後にちょっとだけ大型水槽の裏側を。
こちらは淡水の川水槽に内側。
直射日光が入るこの水槽には冷房が取り付けられています。
ガラス面の汚れや曇りを流す為の配管が上に取り付けられています。
メインのトンネル水槽の上です。
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