トランスルーセントグラスキャット

アクアリウムセラピー®
【東城流魚図鑑】

 トランスルーセント・グラスキャット

【学名】: Kryptopterus bicirrhis

 ナマズの一種

【生息地】: タイ・マレーシア・インドネシア

【全長】: 7~8㎝

 

 

東城久幸です、

皆さんご存知と思いますがトランスルーセント・グラスキャットと言う魚がいます。

透明で骨が透けて見える魚です。

今日はナマズの一種でもあるトランスルーセントグラスキャットについて私の知る限りのことを書いてみたいと思います。

 

トランスルーセントグラスキャットは東南アジアの河川に生息する魚です。

この魚を初めて見る人はビックリして珍しく思うことでしょう。

アクアリウムの業界内では一般的に出回っています。熱帯魚ショップでは1匹300円~400円程度で売られています。

しかし長年この魚を家族として飼育しているとこの魚の知られざる性格や特徴が見えてきます。

我が家には現在5匹のトランスルーセントグラスキャットが仲良く泳いでいます。

我が家に来て5年経ちます。

 

【フード】(エサとは言いません!)

我が家ではセラジャパンのリーフ状のもの(セラフローラ)を与えています。

日中低層を仲間と一緒に同じ所にとどまり泳いでいます。そしてトランスルーセントグラスキャットは夜行性の為夜になると上の方を活発に泳ぎます。この時にフードを与えると日中より良く食べます。

昼間は同じ水槽に入るエンゼルフィッシュにフードを横取りされてしまうのでエンゼルフィッシュが寝ている夜にフードを与えます。もちろん朝も食べてくれますがほとんどスリープモードです。

【性格】

トランスルーセントグラスキャットの性格はとても穏やかで臆病です。以前に生のビーシュリンプを与えたところビーシュリンプがトランスルーセントグラスキャットのヒゲに当たったことに驚き水槽の隅に隠れてしまいました。そしてそれは1週間くらいつづきおびえていました。

トランスルーセントグラスキャットはとても頭が良くフードを与えてくれる人が確実に判断できます。妻がフードをもって近づくと寄ってきます。(フードをあげない私には寄ってきません)

トランスルーセント・グラスキャットは仲間と寄り添いながら泳ぐのが大好きです。何匹が一緒に入れて下さい。

【水質】

トランスルーセントグラスキャットは水道水の塩素にとても弱く塩素が強いと目が白濁することがあります。そして透明に見える骨の部分に赤い炎症を時折起こしてしまいます。そんな時はとにかく綺麗な水で水を変えましょう。

それでも一度白く濁った目は二度とよくはなりません。

水質ですが、綺麗な水であればPh7前後で何の問題もないようです。我が家のトランスルーセントグラスキャットは砂利の底砂であったり、ソイルに変えたりしていますが、何となくソイルの方が心地いいように見受けられます。フードを良く食べてくれます。どちらにしても「綺麗な水!」が一番です!

トランスルーセントグラスキャットの透明に濁りが見られたらすぐに水替えをしましょう。水の悪さのバロメーターにもなります。(濁らない前に換えてあげてください)

【寿命】

トランスルーセントグラスキャットの寿命はよく3~5年と言われていますが、我が家のトランスルーセントグラスキャットは5年経った今でも5匹まだまだ元気です。それでも1匹だけ体が曲がりタテ泳ぎになっているのでそろそろ寿命なのかと見ています。

この子だけは他の子と違い少々体が弱いようで以前全身が白く濁り赤い炎症も見られました。その時は2~3日でダメだと思っていますが、水を綺麗にし続けたら持ち直しそれから9カ月が経っています。体が曲がりたて泳ぎでもまだまだ頑張って欲しいと毎日見守っています。

トランスルーセントグラスキャットの透明な体は体調がいい時に光の当たり具合で本当に綺麗な虹色に輝きます。

昔ADAの世界水草コンテストに出した作品を思い出しました。その時は確か60位前後(過去最高21位)だったのを記憶しています。

深さのある大きな水槽の左側に男性的な水草を配置し右側に女性的な水草を配置しました。

そしてその両方を流木が交差します。そこにトランスルーセントグラスキャットの虹がかかるイメージで作ったものです。

懐かしい作品です。

☆トランスルーセント・グラスキャットは昼間でも暗がりが大好きです。照明はなるべく点けないようにしましょう。

 

東城 久幸

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Aquarium TOJO Co., Ltd.代表取締役会長 アクアリウムセラピー®研究家 全国aquarium TOJO Familyグループ代表 一般社...

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